大学院生の就職は有利?不利?大学院生の就活事情を徹底調査

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「大学で学んだことをもっと専門的に突き詰めたい」「もう少し学生でいたい」「就職に有利に働くと思うから」大学院に行く理由はさまざまですが、一体どれだけの人が大学院について理解できているでしょうか。

また、大学院生の就活事情は実際のところどうなのでしょうか。ここでは、大学院と大学院生の就職活動について解説していきます。就職するか大学院に進学するか迷っている方はもちろん、現役の大学院生の方も参考にしてみてください。

そもそも大学院って?

大学院に進学したいという人、またはすでに進学している人は、どれだけ大学院のことについて知っているのでしょうか。中には「まだ就職したくない。もう少し学生生活を続けたい」という理由から大学院進学を選ぼうとする人もいるでしょう。

あまり深く考えずに大学院進学を選ぶと、後悔するかもしれません。将来に関わることなので、まずは大学院とは何をするところなのか理解を深めることから始めましょう。

勉強ではなく研究する

もっとも一般的に知られているのは、大学院は大学の研究機関であるということでしょう。学士課程で学ぶことよりもさらに専門的なことに携わります。学部生のように座学で講義を受けるというよりも、論文を読んだり、研究室で研究を行ったりしています。

大学の学部の延長とは異なる大学院もあります。大学院大学は学部を持たず、最新の研究を行っているところが多いです。研究の成果を発表する場も設けられています。学会です。大学院に入るとプレゼンの場が非常に多く設けれらます。また、院生なら当然のこととして論文を書きます。学部生の書くレポートよりも専門性が求められるでしょう。

学会に出席することがある

学会とは、同じ分野の学術研究を目的とした学者や研究者が、論文などの研究成果を発表し、その妥当性を検討議論する場です。頻度は人によって異なりますが、大学院に入ったら学会に出席することがあります。

最初のうちは指導教授について参加することが多いかもしれません。修士課程の2年生にもなれば、自身の研究分野について発表することもあるでしょう。学会に行くと、たとえ大学院生であっても、トップレベルの学者や研究者と同レベルの知識量を求められることがあります。

専門的知識を身につける

専門職大学院という特殊な大学院もあります。学部の研究機関という立ち位置ではなく、実務に活かせる専門的なスキルを身につけるための大学院です。たとえば、法曹を目指すための法科大学院、教員を養成する教職大学院、経営者を育成するための経営大学院などがあります。

専門職大学院では、研究指導や論文審査は必須ではなく、現地調査などの実践的な方法が取られます。修了すると「修士」ではなく、「専門職学位」が授与されます。

文系理系それぞれの大学院の特徴と就活事情

同じ大学院生でも、文系と理系によってそれぞれ特徴が大きく異なり、就活事情も違います。ここでは、文系理系それぞれの特徴と就活事情について見ていきましょう。

文系大学院の就活事情

文系大学院生の特徴としては、比較的早い時期から積極的に就職活動に取り組んでいる点があげられます。大学教員などの研究職として就職するのは狭き門である、という背景が影響しているのかもしれません。

文系の大学院の場合、研究室にこもりきりになる理系に比べれば時間に余裕があることが多いです。社会人入学も多く、司法試験や税理士試験の勉強のため働きながら通学する院生もいます。国家資格の一部科目免除がある研究科もあるためでしょう。

理系大学院の就活事情

理系大学院生といえば、とにかく研究で忙しいイメージです。一口に研究といっても、論文を読んで、実験環境を整え、実験した結果を分析する。何日も研究室にこもりきりになることも多いのではないでしょうか。

就職に関しては専門性を活かしやすいといえるでしょう。研究分野に直結する就職先を選ぶ人が多いです。大学から企業への推薦枠を獲得しやすいというメリットもあります。世間一般的にも、理系の大学院に進学するという判断は受け入れられやすい傾向にあります。

大学院生が就活で気をつけるべきこと

大学院生は学部生に比べて、学生である期間が長いです。言い換えると、社会に出るのが学部生に比べて遅れるということになります。もちろん、デメリットばかりではありませんが、就職活動において気をつけるべき点はあります。ここでは、大学院生が就活の際に気をつけるべきことを紹介します。

院卒ならではの強みが必要

学部卒で就職せずに大学院に進学したのならば、大学院進学を選んだ理由も聞かれるかもしれません。学部生と同じレベルのエントリーシートの書きっぷりや面接の受け答えでは内定は難しいでしょう。大学院に進学しただけのことはあるという強みが必要です。

文系ならばディスカッションに慣れている点や、論文で考えや意見をまとめることのできる点をアピールできます。理系の大学院生は、研究分野と同じ志望先であれば即戦力として期待されるでしょう。自己分析をしっかりと行い、学部生との違いを見せなければなりません。

研究と就職活動のバランスを考える

大学院生は文系理系問わず研究に学会にと忙しいです。就職活動のための時間を確保するのは難しいでしょう。修士課程で卒業して就職するとなると2年間しかありません。毎年、就職活動の出だしでつまづいたり、ピークに乗り遅れたりする大学院生も少なくありません。

研究の進捗状況と就職活動のスケジュールをしっかりと把握して、研究に集中しすぎないようにしないといけません。就職活動に関しては、少しずつでも余裕をもって準備しておいた方がいいでしょう。

専門知識に固執しすぎない

大学院は確かに自身の専門分野を伸ばすために研究を行う場です。しかし、強みでもある専門知識にこだわりすぎると、志望業界の範囲を狭めてしまうかもしれません。専門外の仕事はできそうにないという消極的な理由からも同じことは起きるでしょう。

その結果、内定が1社も取れないままで時間だけすぎてしまうということもありえます。固定観念にとらわれず、広い視野を持って志望業界を検討しましょう。思ってもみなかった業界に興味が出てくるかもしれません。

ビジネススキルをアピールする

大学院生は同学年の学部卒に比べて社会に出るのが遅れることになります。その分、企業の採用担当者は大学院生のビジネススキルに対して懐疑的だと考えられます。特に、大学院生活のほとんどを研究室で過ごすことになる理系院生に対しては、コミュニケーション能力などに対して先入観を持たれるかもしれません。

しかし、大学院生は研究だけでなく学会での発表なども行ってきており、論理的思考能力や物事を的確に伝える能力は備わっています。学部生よりもビジネススキルがある、と自信を持ってアピールしましょう。

まとめ

学部卒と大学院卒では初任給が違います。それだけ企業からの期待も大きいということです。大学院で経験したことを振り返って「大学院卒」である強みは何なのか、自己分析をきちんと行い、アピールする必要があります。また、限られた時間の中で、研究と就職活動のスケジューリングを上手に行わなければなりません。

決して楽ではありませんが、その大変さは社会に出てからも貴重な経験となるはずです。大学院進学を迷っている方も現役大学院生も、就職活動のことを見据えて行動しましょう。